土地探しの注意点

北道路の土地を選ぶ前に知るべきメリットとデメリット

土地を探してしていると「なんでこんなにも北道路の土地が多いのだろう」と思ったことはありませんか?

どの地域でもそうだと思いますが、日本では南道路の土地と比べて北道路の土地の方が圧倒的に多いです。

その理由は簡単で、南道路の土地はすぐに売れてしまうからです。これは、裏を返せば、日本人には北道路の土地はダメな土地という意識があることになります。

でも、本当にそうなのでしょうか?今回は北道路の土地のメリットとデメリットを考察してみます。

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北道路のデメリットとは?

土地を探していて北道路が多く見つかるということはそれだけ売れ残っているということです。

では、なぜ売れ残るのでしょうか?それには色々なデメリットがあるからです。そのデメリットをいくつか挙げてみたいと思います。

#1.北道路の家は1階の南側が暗くなる。

北道路の家は、南側との建物の距離が近くなる可能性が高くなります。そして、南に建物があると日中の陽射しをさえぎられてしまいます。

あなたの家の南側に2階建ての建物がある場合、1階に陽を入れるには夏なら5~6m、冬だと12メートルくらい南側にスペースをとる必要があります。

南に12mものスペースを確保するには相当大きな土地を買わないといけませんよね。それくらい北道路の土地は1階の陽射しを確保するのが難しいのです。

#2.北道路の家は光熱費が高くなる

南側に高い建物があると、必然的に南側が暗くなります。

都会の密集した地域では、隣接する家との距離が1mにも満たないこともあります。もし南側の家との距離が1mも無ければ季節を問わず日中に陽が入ることは期待できず、日中でも常に電気をつける必要が出てきます。

また陽が入らないと、冬場は部屋が余計に寒くなるので、暖房をつける時間、日数も長くなります。
そういう事を考慮すると、北道路の家は光熱費が高くなる可能性は高いでしょう。

#3.北道路の家は、南に庭を作ってもジメジメする

北道路であろうが南道路であろうが、庭は基本的に南側に作りますよね。そのとき、北道路の家で南に建物があると、庭に陽が入らずジメジメする可能性があります。

庭がジメジメすると、湿気が多くなるので蚊やクモなどの虫が多く発生する可能性が高まります。

実際に私は南に建物があって陽があまり入らない賃貸に住んでいたのですが、その頃は夏場は庭に蚊とクモが多すぎてとても窓を開けられませんでした。
そのため、夏でも冬でもエアコンは欠かせない生活をしていました。

#4.北道路の土地は理想の間取りが作れない事もある

北道路の土地を買ってしまったが、なんとかして居間に陽射しをいれたい。そう考えると、1階に居間を置くのを諦めて2階に居間を置く間取りも考慮しないといけません。

居間は大きな家具を置くことが多く、将来的に見たらそれらの買い換えもありえます。そんなとき2階が居間だと、搬入が出来ない、もしくは搬入するために余分なお金が必要になる可能性も出てきます。

陽射しを入れる他の方法としては、吹き抜けを作ることも考えられるのですが、吹き抜けがある家は、暖房効率も悪くなるし、照明の配置や交換の方法なども考えて設計をしなくてはいけません。

北道路にはメリットもある

さて、ここまでは北道路のデメリットばかりを挙げたのですが、メリットはないのでしょうか?

実は北道路はそれほど悪い事ばかりではありません。逆にメリットも多くあります。

#1.南側に部屋を多く持てる

日本の家庭では玄関は道路側につけるのが一般的です。そのため。北道路の場合は玄関が北側にくることが多くなります。つまり、南側は全て部屋する事ができます。

もし南側に大きなスペースがあり陽射しが入る土地であれば、北道路の土地の方が南道路の土地よりも間取りを考えるうえで良い条件になります。

#2.プライバシーが守られる

南道路の土地を見つけた時に確認するべき4つの注意点」でも述べているのですが、交通量が多い道からベランダが丸見えになると、洗濯物を外で干すことに抵抗を感じる可能性もあります。

北道路の土地は、南側が道路ではないので洗濯物を干していても人目に触れる可能性が低くなります。

また、居間などの生活空間は基本的に南側に設置することが多いため、窓を開けていても外から見えることもなく、プライバシーの面からすると良い条件となります。

#3.安い値段で好条件の土地が選べることもある

北道路の土地は南道路の土地に比べ、値段が安いことが多いです。

たとえ隣の土地だとしても、南道路の土地か北道路の土地かで数百万円違ったりします。
あなたがもし北道路を苦にしていないのなら好条件で安く良い土地を買える可能性が高くなります。

#4.北道路の家は家具が長持ちする

北道路の家で、陽が入りにくい環境であれば、家具や畳などが日焼けすることがなくなります。
また、北側に駐車場があれば、家が陰になって車の塗装がはげてきたりすることも少なくなります。
同じようにメンテナンスをした場合、北道路の家の方が物が長持ちする可能性が高いと言えるでしょう。

北道路は悪ではない

日本では南道路が好まれる傾向があるので、北道路は悪というイメージがあります。しかし、みんなが北道路はダメと言うから買わないというのは間違っていると思います。

例えば、昼は絶対に家に居ない人。昼は家にいないなら陽当りは関係ないですよね。そういう人であれば特に南道路にこだわる必要もないでしょう。

自分が生活する上で必要な条件を考えて、それに見合った土地であれば道路の向きは特に気にする必要はないと思いますよ。

磐田 隆行

住宅ローンアドバイザー、FP3級。 家を建てた時、家作りの難しさを体感。自分の失敗や経験を元に家作りに必要な情報をお届けしたいと思いブログを立ち上げました。特に資金計画の難しさを実感したので住宅ローンアドバイザーの資格を取得。今もなお勉強中です。

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