確かにリビングの広さの感覚って分からないですよね。
家の中でリビングは最も長く居座る空間なので、注文住宅で家を買う時は特に注意をして設計をすると決めると思います。
しかし、それだけこだわったリビングであっても、いざ住んでみると不便であったり後悔してしまうこともたくさんあります。
それは住んでみないと気付かない注意点が多いからです。
今回はリビングを設計するときの注意点をご紹介します。
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リビングの広さは何畳あればいいのか?
まずは間取りを考えるうえで一番大事なリビングの広さからです。
リビングの広さは、図面だと十分そうに見えても実際に入ってみたら想像以上に狭かったなんてこともありますよね。
そんなことにならないためにも、どれくらいの広さのリビングだと快適なのかを考えてみましょう。
4つのパターンで検証
パターン
- 縦長14畳
- 縦長16畳
- やや縦長20畳
- 正方形20畳
この4つのパターンを考えてみます。
#1.縦長14畳
私も家を買うときはそう考えてたけど、14畳だと不十分だと思いますよ。
まずは、下の図を見てください。
人の大きさや家具の大きさなどはできるだけ正確に計算しています。
床の緑の区切り一つが畳1畳の大きさ90x180cmです。
14畳では一般的な大きさの 150x90cm のダイニングテーブルを置くだけで、かなりの圧迫感が出てしまいます。
リビングとダイニングの間に、一人通れるかどうかのスペースしかなく、かなり狭いことに気づきます。
対面キッチンを諦めればもう少し余裕は出ますが、そうすると食器棚を配置しないといけません。
食器棚も小さいわけではないので、やはり圧迫感は出てくると思います。
あと、もう一つ注目しないといけないのはリビングの横幅です。
14畳では2畳分、つまり 360cm の横幅しかとれません。360cm と聞くと十分すぎる広さに感じるかもしれませんが、図を見てもギリギリの大きさであることが分かります。
#2.縦長16畳
次にリビングの縦のサイズを伸ばして16畳にしてみます。
そうですね!たった2畳増えただけですが、ダイニングテーブルとソファの間にかなり余裕ができましたね。
私が考えるに、縦長なら16畳が快適に生活できるギリギリの広さだと思います。
これ以上狭いと、望む大きさの家具が置けない、人どうしのすれ違いが大変など、生活をするときに何かしらの不便を感じるでしょう。
横幅は相変わらず2畳分の360cm なので狭いですね。
次にこの16畳から横幅を広げてみます。
#3.やや縦長20畳
先ほどの16畳の横幅を広げて20畳にしてみました。
そうですね!キッチンの横ですら人がすれ違えるほど余裕があります。
ただ、90cm広がっただけなので、余裕が出ただけで広がったスペースを活用するのは難しいと思います。
個人的な考えでは、同じ20畳にするのならこの間取りよりも、以下の間取りの方が良いと思います。
#4.ほぼ正方形20畳
正方形に近い形にした方が広さを感じる間取りにできます。
こちらの間取りだと、右側をリビングスペース、左側をキッチン、ダイニングスペースというように分離することができます。
唯一の難点は、150x90cm のダイニングテーブルのスペースが狭いので、人が座っていると椅子の後ろを通るのが大変だというところです。
リビングの広さのまとめ
私が思うに、リビングは最低16畳は必要です。できるなら20畳あると快適に過ごすことができると思います。
更に、縦に長くするのではなく、縦と横の幅を意識して正方形に近い形にした方が広さも感じれるし、人と人のすれ違いが楽になるので、生活するときの導線も確保しやすくなると思います。
リビングを設計する時の他の注意点とは?
リビングで気を付けなければいけないのは広さだけではありません。
他にもリビングを設計する時には見落としがちな注意点がいくつもあります。
完成後、住み始めて気づいては遅すぎますからね。
リビングを設計する時は、間取りの他に最低限以下の点も注意しておきましょう。
パターン
- 掃き出し窓の大きさ
- カーテンレール
- 壁にかける物
- コンセントの位置
#1.掃き出し窓の大きさ
まずは下の写真を見てください。
掃き出し窓を考える時は、窓から壁までの空きスペースが狭くないかを確認しましょう。
その理由はエアコンです。
掃き出し窓と壁の間にエアコンを置く家はとても多いですよね。
今、あなたが住んでいる家もそんな間取りになっていませんか?
窓と壁の隙間が狭いとエアコンが設置できないことがあります。
エアコンの取付工事をするときに、この隙間が狭いと「設置できません」と言われることがあるのです。
その原因が大きな掃き出し窓です。
エアコンの大きさは物によって全然違います。
リビングは20畳用くらいの大きなエアコンを付けることも多いです。
最近のエアコンは大きな物も多く、特にリビング用のエアコンはその傾向が強いです。
今は大きくなくても将来大きなエアコンが必要になるかもしれません。
掃き出し窓と壁の隙間は、大きめのエアコンが入るだけのスペースがあるか確認しておきましょう。
これは、上に挙げた、横幅が360cmの間取りで起こりやすい問題になります。
あなたのリビングが横幅が確保できない間取りになる可能性があるなら注意してください。
ココに注意
エアコン掃除を業者に依頼する場合は、最低でも手が入るくらいの隙間が無いと断られる可能性があるので注意してください。
#2.カーテンレール
エアコンが入るスペースを取ったにも関わらず、まだエアコン入らないこともあります。その原因がカーテンレールです。
カーテンレールの中には、先端にアクセサリが付いていてスペースを取ってしまうことがあります。
例えば下の写真のようなものです。
エアコンがギリギリ入る隙間だと、このカーテンレールの飾りにスペースが奪われ、窓と壁の間にエアコンが設置できなくなることもあります。
これも横幅が確保できないリビングで発生する可能性があるので注意が必要です。
#3.壁に掛ける物
リビングを設計する時には、壁に掛ける可能性がある物も考えておく必要があります。
その理由は重みです。
家の壁は石膏ボードで出来ていることが多いです。
石膏ボードは耐久力が低く、重い物を吊るすことができません。
本当は、例え1kgくらいの時計をかける時でさえ、木ネジを使って吊るすのは危険なのです。
木造の家なら壁の後ろに支柱があります。
支柱の位置を見極め、そこにネジを付けることで重い物を吊るすことは可能ですが、全ての場所に柱があるわけではありません。
そのため、壁に物を吊るすときは、耐久力のある下地を入れるか、石膏ボード用のアンカーが必要になります。
石膏ボードのアンカーとは、このようなものです。
石膏ボード用のアンカーはホームセンターで数百円で買うことができます。
これを壁に刺し、その上からネジや釘を打つことで耐久力を高めることができます。
しかし、新築の壁にこれを刺すのはかなり勇気が要ります。
私も一回やったのですが、失敗すると壁に大きな穴が開いてしまうので、かなり緊張しました。
絵画や時計など、リビングに飾る物が事前に決まっているなら、業者に頼んで取り付けてもらった方が無難でしょう。
#4.コンセントの位置は適切ですか?
コンセントの位置はとても重要です。
夏なら扇風機、冬ならファンヒーターをどこに置く予定かを先に決め、その近辺には必ずコンセントを設置するようにしましょう。
また、掃除機を部屋全体にかけれる位置にコンセントがあると便利です。
コンセントがどこに必要なのかは実際に住んでみないと分からないことも多いのです。
ただ、闇雲に「ここら辺にあればいいかな…」という感覚でコンセントを配置すると、使えないコンセントになり、部屋の見栄えも悪くなってしまうので注意が必要です。
コンセントについてはこちらの記事も参考にしてください。
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リビングは広さ以外にも注意が必要
リビングの間取りを考える時は、どうしても広さにばかり目が行ってしまいますが、快適にするためには広さだけでなく、それ以外の注意点も考えておかないといけません。
できるなら、頭の中で1年間をシュミレーションしてどこに何を配置するかを考えておくと良いと思いますよ。
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